中東ヨルダン_2 旅人同士の出会い

名をトシさんという。
彼は世界一周中で現在1年5ヶ月。アフリカや南米もほぼ周り、まだ一週間位しか経たない自分なんかヒヨッ子だ。
今日はどうするのと聞かれたので死海に行くと言うと、トシさんも行こうと思っていたという。
じゃあ一緒に行きましょうと即決まり、あと二人見つかったら出発だ。

続々とロビーに人が集まり、朝ごはんを食べたり、情報ノートを見たり、（地球の）歩き方を見たり、話したり好きに過ごす。
するとすぐに「死海に行きたい！」という声が上がり、人数は集まった。
するとサメールが現れた。

「死海は行けなくなった。要人が来るから3日間立ち入り禁止」

マジかよ…
ペトラは遠いし死海は行けなくなったし、どうすりゃいいの？
とりあえずそのままロビーにいたらトシさんと知子さんという女性が話しているので加わる。
彼女は仕事を辞めて2ヶ月間中東付近を旅しているのだという。ほんわかしていて、話しやすく気さくな人だ。
三人で2時間位話しただろうか。
情報交換、旅にまつわる色々な話、エピソードや経験したことなど、それぞれが話し楽しい時間を過ごした。
気がつくと昼。そろそろお腹減ったから何か食べに行こうとなり、外へ出た。
そこへ先ほど外から帰ってきたノリという名の青目、茶目、茶髭、チェゲバラＴシャツ。これまた一度みたら忘れることのできないようなインパクト大の人が加わる。
最初日本人ではないと思っていたが、100%日本人のようだ。
何を隠そう彼は耳が聞こえない。そんな中世界一周、もちろん一人で。それだけで自分にとってはすごい事だ。
4人で少し歩き、近くの店（といっても半屋台のような感じでもちろん現地人ばっかなのでジロジロ見られる）へ。
そこはメニューはなく、平たいパンと野菜（ルッコラ、トマト、玉ねぎ←超辛い！）が食べ放題？で二種類のソースにつけて食べる。コロッケみたいのもでてきた。
うまい！バクバク食べる。パンと野菜はお替り自由（だと思う）だが、玉ねぎが鬼のように辛い。水にさらしてない半分に切っただけの玉ねぎ。それに辛いソースをつけて食べる笑

これが一人確か0.7JD（100円くらい）。激安だ。
その後、街を歩きながらローマ劇場、アンマン城へ歩いて向かった。
街を歩くと通りすがる皆が見る。たまに欧米人はいるが、アジア人は皆無に等しく、もの珍しいのだろう。
ノリのＴシャツがチェゲバラだったので、通りすがりに「チェゲバラだ！」みたいな感じで言っている人も結構いる。
自分もゲストハウスからそのまま出てきたので、ショートパンツだった。こちらは肌を出すのは好ましくないようで、暑くても長袖、長ズボンで肌を見せない。
特に女性は男性より厳しいらしく、頭も覆い目だけっていう人も。

ローマ劇場周辺

ローマ劇場は入場料が必要だったので、団体に紛れて入ろうとするも失敗笑　代わりの小さめの劇場
アンマン城へ向かう途中、「ここを登っていけ！」と近くに住むオッサンに言われる。ちょっとした崖だ。マジ？
「こっからいけば入場料を払わなくて済むからな。ハッハッハ！代わりに俺にチップくれよ笑」
おー、ありがたい助言！もちろんチップはジョーク。皆で小さな崖を登る。サンダルが壊れそうだ。

アンマン城。城といっても崩れた後の城です
夕方まで観光。ローマ劇場、アンマン城をあるいて回った。19時頃ゲストハウスへ戻る。ノリはまだちょっと歩くという。
じゃあ20時にみんなでメシに行こうと決める。
ロビーに行くと翔平という名のカイロに少し住みアラビア語を学んでいる大学生と話す。
彼とは朝少し話したのだが、実に好青年という感じ。
一眼レフで撮った今日行った場所を見せてもらったり、アラビア数字を教えてもらったり、エジプト情報を詳しく教えてもらった。
他の宿泊者や、泊まりにくるものが続々と来る。バックパッカー同士の再開もあり、見ていて嬉しい。
ノリが帰ってきたのでメシに行くことにした。
しかし今日は土曜日で、金曜と土曜はヨルダンはホリデイ。店はほとんどやっていなく、やっていてももう終わる時間だったりする。
僕たち5人は夜のヨルダンを彷徨い、地元の人に聞くと開いてる店を教えてやるからついてこいと、一軒の店に連れて行ってくれた。
席についてメニューを見る。アラビア語で、全然わかんない。翔平は読めるので、教えてもらう。
ちょっと高いようだ。一度店を出るが、他にないので同じ店に戻る。
この後、この店で起こることも知らずに…
次回へ続く