朝食を済ませ、ミュンヘンの宿を出たのは8:10。
フュッセン行きの電車は8:52、若干急ぎ足でミュンヘン駅へ向かった。
発車前に駅に着きスムーズに乗車した。
ユーレイルグローバルパスを使っての乗車なので予約は無し。
念のため他の乗客にフュッセンに行くか確認すると、途中の駅で乗り換える必要があるようだ。
確認して良かった!
フュッセンに到着したのは11:45。
昨日からの雨がまだ止んでいなく、動きにくい天気だ。
降りた者は直接ノイシュヴァンシュタイン城に向かうバスに並ぶが、自分はまずバックパックを置くため宿に向かった。
宿に向かって歩いている途中、日本人に声をかけられた。自転車に乗っている。
同じ宿に向かうようなので、一緒に進む。
定年退職後、自転車でドイツを3ヶ月間周遊している正木さんというなんとも元気なお方!
自転車で周っている人はパリでカナダ人と出会ったが、日本人は初めてだった。
ドイツは自転車で周るには向いている国だと自分も思った。
道路は整備されているし、自転車専用道路もあり走りやすい。
鉄道に自転車を乗っけられるスペースもあるし、バスも自転車乗せることができる種類もある。
ミュンヘンでもゴミゴミした印象はなく、都会から少し外れたところなどとても気持ちいいんだろうな。
宿に到着後、荷物をまとめてすぐ出かけた。
行き先はノイシュヴァンシュタイン城とホーエンシュヴァンガウ城。
ノイ=新しい
シュヴァン=白鳥
シュタイン=石
という意味らしい。
ここはバイエルンの国王、ルートヴィヒ2世が1869年から17年の歳月と財政無視の巨額の費用を使って建てたお城。
※そのため一国を統率する力はないと見なされてしまうのだが…
ディズニーのシンデレラ城のモデルともなったと言われている城だ。
ルートヴィヒ2世はワーグナーに心酔していて、壁画はワーグナーのオペラの各場面を描いたものが数多い。
ルートヴィヒ2世は城完成後、わずか172日しかこの城に住めなかった。
結婚はしていなく子供もいなかったので、41歳の若さで死ぬまで、この城は自分一人で楽しむためだけだったようだ。
宿を出る頃には雨が結構降っていた。
フロントで詳しい行き方を教えてもらい、雨具を着て駅まで歩く。
駅からバスに乗り、10分弱、終点で降り、チケットセンターでノイシュヴァンシュタイン城のチケットを買う。
この城は入場時間が指定されていて、自由行動はできない。
入場時間は14:50。今から1時間半もある…
ここから城までは馬(€5)か徒歩(35分)で行く。
雨は降っているが、もちろん徒歩だ!
気合を入れて登り始めると、あっけなく20分で到着…
ノイシュヴァンシュタイン城
下は谷
霧が多く、写真を撮るのは難しい
あまりにも早く着いたため、何もすることが無い。
しょうがないので少し周辺を散歩した後、座って本を読んでいた。もってきて良かった。
太ももからつま先までは雨で濡れている。
座っているため結構冷える。1時間待ちは結構辛かったな…
14:50にようやく入場。
城内は残念ながら撮影禁止だ。なんとか撮れるだろうけど、この頃寒さが頂点に達していて見て周るだけで精一杯だった…
写真がなく残念だが、中は確かに豪華な造り。
金色輝く台座や壁一面に描かれた壁画、シャンデリアなどがそれぞれに異なる色を出して調和している。
これを自分ひとりで楽しむように作らせたとは…見放されて当然だろう 笑
ワーグナーに相当入れ込んでいたようだった。
日本語オーディオガイドがついてくるのでこの城が建てられた経緯、背景などが詳しくわかり、30分と短い時間ながら十分楽しめた。
ノイシュヴァンシュタイン城のあとはホーエンシュヴァンガウ城を景色だけ見に行った。
ホーエンシュヴァンガウ城
白鳥の口から水
下からみるとこんな感じ
まだ16時過ぎだったため、歩いて帰っても1時間位ということだったので、バスを使わず宿まで歩いて帰ることにした。
おそらくトータルでも1:20分位だろう。。。
しかし計算どおりにはいかないのが旅というものだ…
まずバス乗り場で待っている人たちを横目に、自分一人歩いていく(おそらく歩いて帰る人はほぼいない)
ここまでは調子が良かった。ちょっとした優越感さえ感じた 笑
その後、道なりに帰ろうとしたところ、「ロマンティック街道」と書かれた標識を発見。
親切に日本語表記 なぜ?笑
車と歩行者道路が別れていたので、歩行者道を歩く。
上記写真の右側が道路、左側が歩道のようだった。
歩道を歩くと、「フュッセン駅」と書かれた標識を発見するが、道路と行く方向が違うようだ。。
しかし標識にかかれているしなぁ。。。それに有名なロマンティック街道だし、ここを通って帰ろう。
そう決めた自分は何の迷いもなくロマンティック街道を歩いたのだった。
数十分進む。人の気配はゼロ。辺りは森林と雨の音、虫の鳴く声、歩く音。
横幅2m位の一応整備された道を歩く。空は曇り空から太陽が奥に隠れている程度の明るさ。
車道とは完全にズレているようだった。
標識を発見。
「フュッセン駅 1h30m」
…ここで気づいた。この道を歩くべきではなかったことに。。
しかしここから引き返すのも負けた気分でならない。
覚悟を決めてこの森林を歩くことにした。
頼れるのは標識とコンパスのみ。
湖を発見 雨が降り落ち着いた空間
ひたすら歩く。上半身は雨具のおかげで大丈夫だが、下半身はズブ濡れだ。
歩いているから寒さを感じなかったのが救いだ。
途中後ろから自転車が一台通ったが、まず歩いている人は後ろも前もいない。
山道に近いような感じもあり、坂道もある。
完全にハイキングだ…
悔やんでもしょうがないので、今日の目的をノイシュヴァンシュタインからハイキングに変更して無理やり自分を納得させるしかなかった 笑
歩くこと1時間弱、標識がなく勘に頼ること2回、ようやく道路に出た!
ここまでくれば安心だ。人に聞いて駅の方向を教えてもらい、2時間弱で宿へ到着。
下半身、特に靴の中はズブ濡れだったが、温かいシャワーを浴びたときは生き返った気分だった。
近くに何もないため、夜飯は正木さんと宿でメシを食べながら2時間程話をした。
旅、仕事、人生、結婚、子供…
正木さんの年代は旅をしていてなかなか会う機会の少ない年代だ。
アドバイスや意見ももらえ、非常に充実した時間になった。
フュッセンは当初日帰りで考えていたが、雨が降っていたため一泊して正解だった。
明日はミュンヘンに一度戻り、そこからローテンブルグという、町並みが美しいと聞いた場所に行こうと思う。
・泊まった宿
「Jugendherberge Fussen(ユーゲントヘアベルゲ・フュッセン)」
★★★
€19.50
静か、簡素で綺麗
フュッセン駅から10分(歩き方には5分とあったが)、スタッフはフレンドリーで清潔だ。
WiFiがなく、インターネットが遅いらしい。近くには何もないのでノイシュヴァンシュタイン城に行くだけといったところ。
「フュッセン ズブ濡れのノイシュヴァンシュタイン城」への2件の返信
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お城おススメしてよかったですかーー??
あとパリの有名なお菓子ってカヌレのことですか??
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>朋香ちゃん
ルーテンブルク良かった!ありがとね。
カヌレって何?と思って今調べたら全然知らないものだった 笑
パリの有名なお菓子の話、したっけ?